生徒会長 2021-01-05 17:23:00 |
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>23 聖川くん
えっ、なに。
( 突然伸びてきた手と背後からの声に驚き、反射的に振り返る。見上げて目に飛び込んだのは眩い微笑み。あっさりと開けられたペットボトルは、惚けているうちにいつの間にか手元に戻っていた。礼を言おうと口を開きかけるも、続けて差し出されたカイロにぱちくりと目を見開き言葉が止まる。飲み物の蓋を開けるくらいなら分かるが、寒そうなだけの見ず知らずの人間にカイロまで渡すのか。彼の表情と手元を視線で一度往復すると、ふは、と笑みを零しそれを受け取った。 )
……ありがと。噂通りの優しさだね、王子サマ。
( 開けてもらったお茶をこくんと一口飲むと蓋を閉め近くのベンチに置き、早速貰ったカイロを開封。外袋を近くのゴミ箱へ捨てて、「暖かくなれ~」と呟きながら緩り緩りと上下に振った。 )
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