匿名さん 2020-12-31 14:42:53 |
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(/諸々かしこまりました! サンプルのリマインドによるリスタート、とてもありがたいです(ドラマで言う「前回の『〇〇』は……」みたいで楽しいですねこれ)。こちらこそ、改めてよろしくお願いいたします!
長くなっておりますが、捏造設定でかさんでおります故、文量調整等はお構いなく。背後は一旦引っ込みますが、ちょっとしたご相談やその日観た映画の萌え語りなどございましたら、いつでもお声がけください!)
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……ッ。それ以上寄らないで!
(警告に懇願の声音が混じるのを隠せぬまま、揶揄された手元を、指が白くなるほどきつく構え直す。目前の犯罪者が近づいてくるというのに──捜査官ならどんなに無害に見える相手にも抱くはずの警戒心を、彼は〝本当に〟抱かせないことが、何よりも恐ろしくて。
……この男、ジーク・デイヴィスは、アメリカ裏社会を牛耳る五大ファミリーのひとつ、ガルビアーティ家の幹部職にまで昇りつめた人間だ。その僅かな情はファミリーの者に向きこそすれど、裏切り者や紛れ込んだスパイには、老若男女を問わず、資料として読むのも躊躇われるほど凄惨な拷問を課してきた冷血漢だ。一介の団員ならまだしも、この男ほどの傑物ならば、女ごときに狂うのがどれほど愚かしい真似かわかっているはずだ。彼が愛するのは唯一ガルビアーティ家のみのはずだ。それなのになぜ……自分に命を委ねようとしているのか。
気づいていた。だが答えを知りたくなかった。故に、己の使命を自分に言い聞かせるように──彼の望みを断ち切るように──耳元で音声が流れる──『合流まであと六分』──努めて冷たく言い放ちながら、その灰色の瞳を見つめて。)
撃たない。……撃たない。
FBIはこれからあなたを尋問する。協力するなら、司法取引も考慮する。……あなたは、生きて、連邦刑務所に入るの。
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