うさぎの部屋　　〆

風邪ひいてもオレ知んないよー。面倒見ないぞ？(手を伸ばし、こつんっと軽く額を小突くとニィと口角上げ)
だろうなぁ！(真剣な様子に対しのんびりココアを喉へと流し込み、忘れたという言葉に可笑しそうに笑い)悪ぃな、うさみんに八つ当たりして。(流石に申し訳なさそうに謝罪して)…オレさぁ、初めてだったんだ。やなぎっちが。お帰りって言ってくれたの。めちゃくちゃ吃驚して…嗚呼、こういう人に傍にいてもらえたら、幸せかもって。でも、そのときには、もうかがやんが、やなぎっち好き宣言してたし。そんな中でオレが好きって言うわけにもいかないじゃん？いや、言ってもいいんだろうけど、オレにはそんな度胸なかった。やなぎっちが困るのわかってたから。(ペットボトルをテーブルに置き頬杖をつきながら蓋の縁をゆるゆるなぞりながら語り出し)前にさ、経験したんだ。好きな人が出来て…友達に背中押されて、告白したら玉砕して。友達のままでいたいって言われて……その後、背中を押した友達とくっついた。好きな人と友達は、オレなんかよりも付き合い長くて、元々オレの入る隙間すらなかったんだって、後に知った。気遣ってくるのが、めちゃくちゃ伝わってきて、そんな状態で…普通に話せるわけなんかなくて。そのまま、オレは姿を消した。(そこまで話したところでココアをぐびっと飲むと)だから、もう嫌だった。昨日のあの空気、感じたろ？一番感じたくなかった空気。嗚呼、オレまたやらかしたんだって。二人は優しいから、オレの言葉を拾ってくれたんだろうけど、それが、めちゃくちゃ辛くてしんどくて…居たくなかった。二人を見たくねぇって思った。最低だなぁ、オレ(緩く頭を振りながら語り追えると半泣きになりながらも、自分を嘲笑えばゆっくりと深呼吸をした後、顔を上げくしゃりと笑い)何語ってんだろ、オレ。言ってること、めちゃくちゃだなぁ……オレはちょっと二人と話すことはできねぇけど、うさみんは行ってやれよ？(手を伸ばしわしゃわしゃと頭を撫でて)