初期人狼の部屋(〆)

……変になるから、マジでやめて
あ、お巡りさん？こっちです、この顔半分見えないサイコパスエロ小僧が急に抱きついて来るんですよー

(初めて言われたその言葉は一生忘れられない気がするくらいに甘く、痛く、胸に深く突き刺さり動けなくなる。指先から心地良い痺れを感じる、何かが溢れじわりと思考を鈍らせる。今すぐ家に帰って暫く会わずに気持ちを整理した方が良いくらいきっと理性を失っている。冷静な判断が下せない自分は自分じゃない。理解出来ない感情は怖い。俯き今にも泣き出しそうな声でもう惑わさないで欲しいと懇願するが、本心は自分でも分からない。
なんや妙に大人しいなと不思議に感じるも相手の考えに気付く素振り等無くただ好都合でラッキーだなと上機嫌になり、ただ一つ文句があれば相手の背が高くて見え辛い所か。両サイドは残し真ん中の前髪だけを勘と手探りで上手く纏めれば前からでも見えるくらいの位置に痛くないよう少し緩めに縛り、最後の微調整をすればパタっと手を下ろす。ずっと背伸びしてるのは意外と疲れる、しかし筋肉が喜んでいると考えればむしろ幸せな気持ちになる。出来たぞと嬉しそうに笑えば空かさず前に回りじっくり観察し理想像と照らし合わせ満足気な表情を見せる。「これは最高、お前やれば出来る子やな！」と相手からしたら何も嬉しくないであろう褒め言葉を浴びせ「写真撮って待ち受けにしたい」等とはしゃぎ。)