とある悲恋好き 2020-11-26 23:20:11 |
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(肩を掴まれ引き剥がされた事により我に帰る。解っていた筈だった。こんな事をしても根本的なことは何も解決しない事を。彼には当たり前だが帰る家が有り、家族だって居る。家族──そう。彼は彼女の家族では無い。弟と年齢や背格好が似ていたから重ねてしまっていただけだ。彼の口から発せられた言葉で改めて突きつけられる。私たちは家族ではない。赤の他人だという事実を。然し、彼を一時的にだが保護して住まいへ連れて来た事に後悔はない。きっとあのまま見過ごしていた方が後悔する。彼にはきっと偽善者だとか思われているだろう。何と思われても構わない。憎しみが多い方が彼の心に僅かでも残って貰えると考え無意識に口を開いていた『 ──待って。さっき渡した本、あなたにあげるわ。私はもうそんなに読まないから、それならあなたに読んでもらいたい。もしも欲しかったら、持って帰って。その方が本も喜ぶし 』このまま帰って欲しくなく適当な理由付けて呼び止めてしまった。理由ならもっと良い案が思い浮かんだ筈。だが彼が持っていた本を見て彼なら本を大切に読んでくれると思い、託す事に。ぐるりぐるり、思考がこんがらがる。何時もなら冷静になって対処できる筈なのだが、彼を目の前にするとどうしても弟と姿を重ねてしまい、家族というフィルターがかかる。彼女は家族と思い込むと途端に駄目になってしまう。彼とは今日初めて出会った筈なのだが、何者も寄せ付けないような危うい雰囲気。何かに対し我慢しているかの様な姿を見て大人として矢張り放ってはおけない。意を決したのか先程とは違い明るく朗らかな口調にて話し掛け。)
帰る前にあなたにお願いがあるの。私と一緒に食事をして欲しい事と、あなたの名前が知りたい。やっぱりずっとあなたと呼ぶのは嫌で。どうしても名前で呼びたいの……あなたの事を。
(願いが叶うかはわからないが、再び包丁を握り野菜を刻むという作業を再開させる。普段なら慣れた手つきで滅多に失敗しないのだが、ぼんやりとしながらの調理が悪かったのか包丁の刃先が人差し指の皮膚を掠り、血が溢れ出す。『 ──痛っ。もう、ダメね……今日は 』傷がそんなに深くなかったのが幸いで、俎へ包丁を置くと慌てて救急箱を探し、傷の手当をしようと消毒液やら色々と取り出して)
一週間以内にはお返事できそうですが、タイミングがわからなくバラバラになってしまいそうです。然し、3~4日の認識でいて貰えたら有難いですね。
これからについて相談する事は可能でしょうか? この流れからすると保くんは一旦自宅へ帰りますよね。吸血衝動に耐えられず、手当と称して血を舐め消毒したり保くんに手当してもらい。などなど考えてみました。衝動的に吸血してしまったり等この時点で吸血鬼だと知ってしまうのは此方的はアリですが、PL様のご意見をお訊きしたく!
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