穏やかな同僚の秘密（〆）

知ってるんだからな。人に頼んどいて自分はPCでゲームしてること。隠れてスマホいじってること。早く上がってデートしたいこと。自分のミスを人に押し付けんな。そんな仕事引き受けてねーよ。くそ、調子乗りやがって……
(週末、明日が休日ということもあり、思う存分にお酒を飲み。職場では作っていたキャラクターもかなぐり捨て、溜まりにたまった愚痴を吐き出し。マスターにとってはいつものことで、慣れた様子で適度に相槌を打ち質問を投げ掛けながら話を聞いている。マスターからの質問で「彼は？」と尋ねられると「あぁ、結城？」と同期の男の名前を口に出して)

どうも何もいつも通りだ。俺に仕事を押し付けるわけでもなく、見下した感じもなく自分の仕事をきっちりこなして、嫌なことは嫌だってキッパリ断る。あいつの仕事っぷりはすげーよ。俺は数をこなして覚えてるようなところをあいつは持ち前の要領の良さで上手くやってる……ような気がする。着眼点も面白くて、ムカつく上司の訳のわからん精神論よりもよっぽど勉強になる
(それまで愚痴のオンパレードだったが、とある同期の話になると内容はうってかわって相手を称賛するものに変わり）