水沢 透 2020-11-14 22:37:24 |
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「職業柄、人の機微には敏感になりましてね。生ですね」
(水沢から話を聞いていたこともあり予想は当たったようで、そう言いながら生ビールの準備を始めて。水沢から話を聞いている分、ある程度の状況は理解しているつもりではあるものの、あくまでも水沢視点での話であり参考程度に留めておくつもりでいて。相手から説明される話は先日水沢から聞いた話で、水沢から聞いた話と違う点はなく相槌を打ちながら聞いていて。ちょうどいいタイミングで生ビールを相手の前におくと、言いにくそうにカウンターの上で両手を握りしめる相手を見ながら相手が話し出すのを待って。相手の話を聞いていれば、友人というよりはまるで想い人へ向ける感情のようだなと感じて。
急に人気者になってしまったことについても、自分以外と仲良くなってしまったらという危機感や疎外感、それから嫉妬を感じているようだなと思って。相手の呟きから答えは出ているような気もするが、本人はそのことに気付いていない様子でさてどうしたものかと少し考えて。このまま放っておくのは相手と水沢の両方にとって良くないだろうと想像でき「結城さんは水沢さんの特別になりたいのではないでしょうか? 大切な相手だから独占したくて、相手にとっても自分が特別であって欲しいのではないでしょうか」と静かに言って。これだけでは分かりにくいだろうからと「例えば水沢さんが会社の同僚とよく話すようになり『俺たち付き合うことになったんだ』と言われてその彼女を紹介されたとするとどう感じますか?」と少し踏み込んだ内容の質問をして。友人として思っているのであれば祝福できるようなことではあるが、無意識にでも恋愛感情があれば嫌だと感じるだろうと考えて)
(/そうですね。タイミング的にもちょうどいいと思います。そんな感じの展開だったと私も記憶しています
その展開でいきましょう!)
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