ルカ・エーデルハイト 2020-11-14 19:16:39 |
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(「…あ、ああ…心配させてすまない。最近発作が酷くて…。」イブは額に脂汗を浮かべ、息を荒くして苦しそうな表情をしつつも結構だと言わんばかりに手を前に出し、暫く咳を繰り返していたが「…で、でも…もう大丈夫だ。心配してくれてありがとう。」ようやく咳が止まると呼吸を整えてから弱々しく笑い、謝意を述べると頭を軽く下げる。「じ、じゃあ…気を取り直して…躾の時間だ。まずはお行儀から!ボスの隣に立つなら礼儀を弁えておかないとね。」イブはどこから取り出したのか、しなる革の鞭を乾いた鋭い音と共に大理石の床に叩き付けると弱々しい声ながら凛と声を響かせた。そんな様子を眺めていたチェシャは飴を噛み砕いて苦々しく笑い、「ボス~、いきなりイブってあの駄犬くん…リオくんだったっけ?死んだりしないかにゃあ?いくらなんでも死んだら使い物になんないんじゃにゃーの。だってイブは…」ルカはそんな問いかけを鼻で嗤い、話を途中で遮るように自分よりも遥かに小柄なチェシャの頭を撫でて「俺を誰だと思ってんの?ここのボスだぞ?俺が「駄犬くん」とかの愛称付けたのなんてあの子が始めてだよ。」まだ自虐的に、不信感に満ちた、だがほんのわずかに信頼を帯びたような眼差しでイブが向かい合う相手を見つめて)
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