魔王 2020-11-10 20:05:51 |
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……あぁ。お前は願えばそれを実現する男だ、そんな奴が自分はお前ものだと言ってくれるなら十分だ。____すまん、さっきお前が呼び出された時、実は着いていって2人の話を聞いていた。そこで……彼女がお前を想う気持ちがあまりに真っ直ぐで、よくお前のことをみていて……悔しかった。俺の知らないお前を知っていることも、俺以上にお前に近づこうとしていたことも。……俺はお前の1番傍に居たいのに
(頬を撫でる手が心地いい相手は有言実行の男だ、望むことを自らの手で掴み取る運命にある。そんな人間が自分と一緒に居たいと願ってくれているのならこの上なく幸福だ。同時にこちらが願えば2人きりの世界に閉じ込めてしまうこともできてしまう事実に邪な気持ちがぐらりと蠢きもしたが。相手の気持ちは伝ったが、こちらは言わなければならないことがある。相手へ一歩近づいてその背中に手を回した。周囲に人は山ほどいる、視線はステージに集まっているとはいえ普段の自分なら絶対にしない行為だ。だが今はこの距離で居たい、また気持ちが揺るがぬように、そして相手を決して離さないために、だ。一呼吸置いてから謝罪を切り出す。盗み聞きしたのは事実、本来彼女と相手との間だけの話なのだから真実を伝えておく意味も込めて相手には告白の現場に居合わせたことを伝えておきたかった。だがその謝罪のうちにまたあの光景が思い出される。相手の傍へ行くことを望む他人の存在、他の人間に自分の恋人を決して渡したくない独占欲と自分の方が相手を想っているはずだという嫉妬、胸に渦巻いた感情は相手を抱きしめる腕に伝わって、徐々に抱きしめる力が強くなっていき)
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