魔王 2020-11-10 20:05:51 |
|
通報 |
っ、……それを言うなら、お前は目を輝かせて味わうように口に含んで幸せそうに笑ってるだろう。大概のものをそんな風に食べてるがな。…まぁそうやってお前が何かを美味そうに食べているのを見るのも好きだが……とにかく、まだ食べた事のないものは多い。ひとつずつ、一緒に食べに行こう。
(思いがけない言葉に一瞬言葉をつまらせ、その勢いで喉をつまらせそうになって軽く胸を叩いた。こちらにとっては何気ないどころか意識したこともない仕草だったが、そんな自分の無意識下のものでさえ相手が気に入ってくれているのが擽ったい。何も着飾らずとも好きだと言われるのは真に自分のことを見てくれているようにも思う。そんな身構えない態度でも相手の隣に居ることができる、相手の隣が安らぐ理由のひとつはこれなのかもしれない。思わぬ好意を向けられて胸がざわつくが、何かを食べて頬を緩ませているのは向こうも同じ。というより向こうの方があからさまだ。最後のひとつを味わっている口元を、『今も口角があがっている』と意味を込めて軽くつついてやる。だがそんな何に対しても幸せ溢れる食べ方をしているのを見るのが好きなのも事実。周囲は喧騒であふれ、男子生徒2人が並んでたこ焼きを食べているのに誰かが注意を払っているわけでもない。誰も彼も各々で楽しんでいるこの状況だからこそ、自分でも意外なほどすんなりと公衆の場で相手への「好き」と言う言葉が出てきた。たった二人きりで思いを伝え合うのも悪くないが、こうやって会話の中でさりげなくその言葉を伝え合うのも甘酸っぱいが悪くない。こちらも最後のひとつを食べ切る、ポテトとたこ焼きでそこその腹は満たされた。そろそろ昼時、相手のスケジュールを伺うべく「お前の店番まであとどれ位あるんだ?」と問うてみて)
| トピック検索 |