名無しさん 2020-10-21 17:10:45 |
通報 |
いいなそれ。あんたが安心して羽休めが出来るようにしっかりと立ち続ける。切られても暴風に曝されても倒れたりしない。枝を伸ばして堂々としてやるんだ。…何が狡いんだよ、変な奴。
( 焼けつくように暑い夏、厳しい寒さで凍える冬。季節折々に姿を変えていても彼が迷わず帰る事が出来る場所でありたい。日差しや吹雪から彼を守りながら毅然と大地に根を生やしていたい。両腕を目一杯開いて樹になってみた、丁度泣き虫と呼ばれるハンターの少年が這わせる樹木のように。呻き声と仕草が意味するは表現に悩むが故と知っていながら恋人の可愛い苦悩を笑ってやろう。普段の知性の差が逆転したから優越感に浸っているのではない、こうも悩んでまで話を合わせてくれる心配りが純粋に嬉しいからこそ。次にしようとするものを読み取り、同じく腕を背中に回し、骨格以上に中身がたっぷり詰まった夢の発信者の抱擁をしかと受け )
窒息したって構わんさ、その時は呼吸を分け与えてやるだけだ。そうだ、クリスマスの贈り物に何か温まるようなやつを選ぼうか?他に希望があれば聞くぞ。──月が僕を見てる。キス、しよう。あんたに触れたい。
( 実寸に関わらず彼の手は偉大なのは間違いないが、指先の革が余っているのを見ると、黙っていても庇護欲が疼き始めどうにも抗えず。タイミング良しと言うべきか思い出したは主が遣わし給うた救いの御子の誕生日、且つ創造物にとって最も喜ばしい日のこと。ナイチンゲールに交渉すれば特例で最適な贈り物を提供して貰える可能性は皆無でもなかろう。実用的な品、将又心癒す小鳥の類はどうか。尋ねておきながら候補が次から次へと忙しなく浮かび。仄暗い廊下で際立って輝いている熱を帯びた瞳、無垢な一雫を今にも零しそうな月の女神の眼差しよ。あなたは僕を掴んで離さず、芳醇な恋の色香で厭世を忘れさせてしまうのだ。無意識な呟きは霞んで消え行き、双眸閉じて恋人のシルエットに重なり )
トピック検索 |