名無しさん 2020-10-21 17:10:45 |
通報 |
……へへ、あんたから教わるのは、本当に楽しいんだ。駒鳥の胸は夕焼けと同じ色だな。あんたの情熱みたいに燃え続けてる。
( 以前、彼にとって有意義な記憶のみ残るようにと、雑学は己が貰い受ける約束を交わした。あの時の誓いは一時の気休め等ではない。風船から空気が抜けていくが如く彼が断捨離した知識をいつでも引き出す為に、求められれば即時手助けとなれるように。自然と笑顔が生まれ頭を掻き。ムネアカドリの色に関する優しい逸話は昔母が教えてくれた、磔に処された救世主の棘を抜くその鳥のように恋人の苦しみを和らげてやれるならば何でもしてみせる所存だ。駒鳥から視線を恋人へと戻し、絡み合う目と目の心地良さに愛する者同士のみ知り得る平和を見出して表情がまろやかに溶け )
この手は僕にとっても宝だ。手だけじゃない、ルカの全てがかけがえのないものなんだ。こんな事しかしてやれない、でも愛だけは限りなく持ってる。…これ、使えよ。
( 目は口ほどにものを言い、手は口よりも心を表す。痛めつけるも慈しむもその手が心情を表すというのならば、恋人へは後者のみを示し続けていたい。血色を取り戻しても尚その手を離さず、暫し眺め頬擦りで愛おしみ。すらりと長い指に苦労の証が刻まれた彼の手を惜しみつつ離すと、己の手袋を外して片手ずつ順番に填めてやり )
トピック検索 |