名無しさん 2020-10-21 17:10:45 |
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屈した訳じゃないさ、境遇を受け入れただけだ。君が神を信じるように、私は私自身を信じている。さらに言えば、私自身の夢を。この心臓が動き続ける限り、私は夢を追うことを止めない。死後の救いなんか求めちゃいないんだ、地獄に堕ちたって構いやしない!こんな涜神者の救済を求めてくれる君は優しすぎる。だからな、つまり…神に救われたと思ったことはないが…少なくとも、君の言葉には救われた。
( 信仰に等しいほど熱狂的な大願成就への切望は、冷たい墓の下に眠ろうと消え失せる気がしない。受刑者として殊勝な改悛に信心を捧げていたなら話は別だが、この身も心も見果てぬ夢に奪われている。己は間違いなく敬虔さと真逆に位置する男だろう。友人の抱え込んだ感情が遣る瀬無さに変わる様は目に明らかで、半端な理神論者の為に彼の信仰が費されることそれ自体が神への冒涜のように思えた。不可知の存在よりも何よりも、確かな存在として知覚できる友人の言葉に希望を見出している。努めて慎重に言葉を選ぶものの、口にしたのは紛れもない事実で )
君がわざわざ料理を?それならリクエストの権限を放り出すわけにはいかないな、何でもいいだなんてのは逆に失礼だ。しかし…ううん。それなら、笑わないで聞いてくれ。君の作ったケーキが食べたい。いや、そういうのじゃないんだろ、分かってるけどさ。
( 自ら台所に立つという宣言に些か目を剥くのは、同性の友人が炊事を行うという発想がまるで存在しなかった為。女性が家庭外で労働を始め、彼女らが医師や学者として活躍する時代において、男は厨房に出入りしないという先入観そのものが偏見なのかも知れない。瞬時に旧体制的な考えを改めると、残る課題は具体的な注文の決定。"コーヒーに合う料理"という問いを自ら立てた結果、極めて短い連想ゲームはものの数十秒で終了した。食に頓着しない頭が最終答案として提示したのは、主食の大枠を外れた甘味。素っ頓狂で的外れな要望が友人を悩ませることは承知の上、予防線を張りつつ眉を下げ )
ああ、お陰様で。食事を取ったら頭もすっきりした!君と顔を合わせる前にも眠っていたし、さっきも少し意識を飛ばしていたから…あと二日は保ちそうだな。
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