常連さん 2020-10-13 15:52:02 |
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…いや、大丈夫だよ。
(くしゃりと眉を寄せて発した言葉は、今からまさに始まろうとしている新生活を、共に迎える同居人へのファーストインプレッションにしては簡素だったかといまさらなことを考えて。生まれて初めての引っ越し、自分のものを運ぶなんて何個段ボールが必要かと心配していたが、なんなら全てこれに収まってしまって、寂しくなった右手のキャリーバッグ。卒業旅行以来使用していなかったため新品にも見えるそれをグッと部屋の端に寄せると、そっとエドワードとなのる青年に近寄り。見慣れない床、見慣れない天井、家具も家電も最低限のシンプルな部屋に、ひとつ煙が燻るだけでなんて安心するんだろう、と不躾に見つめた後、「なぁ、隣いいか?」と彼が占領しているソファに伺いをたて)
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