アルバート 2020-10-07 14:22:52 |
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(/此方こそよろしくお願いします!)
むっ…
(今日の待ち合わせはあくまでアイリスとの待ち合わせ、仕事に遅れないようにするための待ち合わせであり、それならば時間ギリギリでも今回は許してくれるだろうと、そんな考えをしながらの気軽な問いだったのだが、返ってきたのはいつも通りの厳しい言葉。無論彼女のその言葉は別に間違いではなく、間に合ったとはいえ仕事に関わる約束であったのだから、余裕を持って行動するのは至極当然のことである。しかし、前者の考えと普段から感じているライバル心、キツイ物言いに対して反発してしまう持ち前の性格もあってか、後者の考えは思い浮かばずムッとした表情のまま口を開き)
いっつもうるさいんだよアイリスは、間に合ったんだから今日くらい別に良いだろ
(此方も素直に「ごめんね気を付けるよ」くらい言えれば良いのだが、売り言葉に買い言葉といった様子で、早歩きで追いつきアイリスの隣を歩きながらそう言い返してしまう。勿論そこまで怒ってはいる訳ではないが、ムスッとしたまま彼女の顔を見ているとふとある事に気付いて)
──あれ…なんか何時もより髪、綺麗だな
(それはちょっとの違いではあるのかもしれないが、いつも彼女と顔を合わせているアルバートにとっては見れば分かる違いだった。普段もやはりキチンとしている印象はあるが、今日はそれにも増して全体的に整っているというか)
あ、そっか。今日は研究者の人達と一緒だもんな。髪の毛くらいはちゃんとしとかねーとな…
(ただ鈍いため、それが自分のためである事に気付かない。勝手に別のことを思いつき、慌てたように横を向き店の窓ガラスに映る自分の姿を見つつ軽く手櫛で髪を梳いていて)
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