アルバート 2020-10-07 14:22:52 |
通報 |
へっ、"今回は"俺の勝ちに決まってるだろ!
(自信満々に挑発を返した同じく盾と剣を構える。その姿は、前に試験で見せたアイリスの教えてくれた基礎を元にした物より更に改良が加えられていて、より攻撃的な面を押し出したものになっている。恐らく怪我をしている間、動けないながらにアルバートも勉強をしていたことがそれで伺えるだろう、書籍や話を聞いてインプットした戦闘の知識を、ライバルとの模擬戦という絶好の機会で試すことが出来る、それもアルバートの気持ちを押し上げていた要因で。そして、ギルドの中でも最上クラスとなった二人の模擬戦ということもあってか、俄にギャラリーも付き始める。それはその場でどっちが勝つかの賭けが行われる程に盛り上がっていた。しかしそれは気にならない、何故ならそれ以上にいま自分の実力を試せることと、アイリスとの時間であることに集中しているからだ)
いくぜアイリス!
(その掛け声と共にアルバートが駆け出せばワッと歓声が上がる。動きの速さ、それ自体は以前の模擬戦から大きく変わらっていないだろう。しかし、やはりというべきか盾や鎧を小型・軽量化したことも相まって動きの『キレ』そのものは大きく上がっている。無論その『キレ』を生み出しているのはアイリスの指導してくれた基礎の上に成り立っているのは言うまでもない。そんなアイリスへの感謝と闘志を込めたアルバートの木剣の一振りで二人の闘いは始まっていって──)
──だから、アレは俺の勝ちだったんだって!最後医務室で起きたのは絶対俺のほうが早かった!
(成長した二人の現在が見えた模擬戦から早や数日が経ち、今日は初めての『北の渓谷』調査の日。今日ばかりは遅刻しないようアルバートも前日早めに就寝したのか、調査隊の待ち合わせ場所へ同じ調査隊の先輩メンバーの一人と共に向かっていた。その道中、先日の模擬戦のことが話題に出たらしく、その結果について引き分けだったんだろうと言われた瞬間アルバートは熱くなって上記を述べた。あの模擬戦、最後は互いの一撃が入り両者気絶で引き分けという幕引きだったのだが、当然納得はいっておらずアルバートはそんな子供のような理屈をこねて自分の勝ちを譲らなかった。それは今も引きずっているようで、その話題が出る度そう言い張っている。その様子には、初めての調査というのに緊張は見られず、極めて自然体のようである。それはその先輩の気遣いで、緊張をほぐす為の会話をしてもらったおかげなのだが、どうにも効き目が良すぎて、もう集合場所に近いというのにそんな風に熱くなってしまっていて)
(/結構一気に飛ばして、模擬試合も勝手に引き分けとしてしまいました…すみません)
トピック検索 |