アルバート 2020-10-07 14:22:52 |
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お、おう!そうだな!
(いつの間にか二人に漂う甘い空気。それは決して嫌な物ではなく、寧ろ居心地の良いものであるがどこかむず痒い。そんななんとも言えない状況を振り払うようにアイリスから引っ張られると、フッといつもの二人に戻ったような気になって。心に去来するのは安堵、そして少し残念なような気持ち。後者には気づかないまま二人並んでマルシェを歩いていれば、その様々な物が置いてある楽しい空間に、次第に心を踊らせていく。もしかしたら誘った側のアイリスよりも興奮しているかもしれない)
これ凄いな、こんな料理見たことない……あ、アッチもなんか変わったもん置いてある!行ってみようぜアイリス!
(大勢の人混みのなか、並ぶ屋台に興奮しっぱなしで。元々こういう場所が好きなタイプであったが、お祭りの時の屋台とは違うそのラインナップに子供のようにはしゃいで居て。いつしか引っ張る側がアイリスではなくアルバートになっていたが、そのことに気づかないまま種々多様な屋台を見ては目を輝かせていて)
──ん?アレは………待て!!
(そんな風に半ばアイリスを振り回しながら屋台巡りを楽しんでいると、突然叫び声が聞こえてくる。「ひったくりー!」という高い女性の声だ。声のする方を見れば、男が女性物のカバンを抱えて走り去っているところで。見過ごす訳には行かないと、アイリスとアイコンタクトをすればその場から走り出して。人混みで中々上手く進めないが、ここはギルド近くの通り、子供の頃アイリスといつも遊んでいた二人にとっては勝手知ったる庭のような場所だ。アルバートが男を追いかけて、アイリスは違う道から男を路地裏で挟み撃ちにする、さっきのアイコンタクトはそういう算段で送ったもので。まさに阿吽の呼吸といったところ)
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