アルバート 2020-10-07 14:22:52 |
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うん、ありがとう、嬉しい……
(手を握り返されれば今度はアイリスが赤くなる番で、アルバートの言葉に同じように俯いてはにかむとしおらしく小さな声で上記。自分から始めたこの会話に何を続ければいいのかわからなくなって、それでも終わらせるのがおしくて、少しかさついた身長の割に大きい手を離せずにいたところで、「待たせたな!」と医務室の扉がやかましく開いた。どうやら片付けを終えて上機嫌らしい父がズカズカと医務室に入りこみ、元々そこまで広くない医務室が大男が増えたせいでさらに狭くなる。あまりのタイミングに手を離すことも忘れ固まっていると例のごとくデリカシーの欠片もない口が開いて「なんだ、とうとうくっついたのか?」普段であれば最後まで言わせはしないが、疲労の蓄積した体ではそれも叶わず、悲鳴をあげながら寝具に顔をつっ伏すしか無かった。)
違います!!!!!!!!!
いえ、人と待ち合わせしてるので……
(遠慮するアルバートと共に問答無用で父に担がれて帰ったあの日から2週間後の土曜日、試験の合格発表を明後日に控えて、今日はアルバートと出店の代わりに約束したお出かけの日で。あれから怪我をしたアルバートは勿論、アイリスも自分の限界を見極めずに動いたことを親方にこってり絞られ、合格発表の日までは依頼は当然のこと、訓練も体力を落とさないレベルのもの以上は禁止され暇を持て余している日々だった。それ故に久しぶりの訓練場以外への外出もあってかなり上機嫌で家を出たのが今朝のこと。アイリスがアルバートとのお出かけ先に選んだのは、ギルドの近くで週末に行われているマルシェ、日用品や雑貨以外にも、食べ歩けるような料理の店が多く並ぶ賑やかなもので、噴水広場での待ち合わせに30分近く早く着いてしまったアイリスはそれはベタなテンプレのナンパに絡まれていた。膝上丈の可愛らしいがマルシェの雰囲気にあった気合いのはいりすぎないラフなワンピース(家中のワードローブをひっくり返してあーでもないこーでもないと大騒ぎして選び抜いたとっておきだ)に下ろした長い髪の綺麗な少女が、あまりの執拗さにそろそろ自分の方の身の安全を確かめた方がいいほど拳をキツく握っているとはナンパも気付いてないのだろう。)
(/ありがとうございます。
デートの途中に、暴漢かひったくりを追って入った路地とかで、謎の組織の下っ端に遭遇するというのを考えたのですが如何でしょうか?魔力のある子供を誘拐しかけていたとか、直接対峙しなくてもモンスターを凶暴化させる実験をしてる連中の噂を聞くとか、渓谷に行った時になにかヒントになる情報をここで得ておくのはアリかなと思いまして。イチャイチャも、お互いの体調が万全でない状態で協力するライバルも、メインストーリーも盛り込めるかなと、勿論ただのイチャイチャデートも大歓迎ですので(´ー`))
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