アルバート 2020-10-07 14:22:52 |
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え、ア、アイリス?な、なんか変なもの食ったんじゃあばばばばばばば!?──グハッ!!?
(ひとしきり悔しがったあと、再び掛けられてくる言葉、そして何だか見覚えのある笑顔。しかし親方の一件は頭から抜けており覚えてなかったらしく逃げはしなかったものの、その姿と先程から優しいアイリスの様子に違和感を覚えてとうとうヘンナモノクッタノカと尋ねようとした、が、引き伸ばされる頬がその続きを言うことを阻んだ。餅のように平べったく伸びる頬、ワタワタと両手をバタつかせなんとか離れようと試みるも、その細さとは裏腹に力強い手は脱出を許してくれない。そしてようやく解放されれば赤くなった頬を抑えるが、ゲシっと顎を跳ね上げられ悶絶。周囲の視線が殺気から憐憫に変わった気がした)
いったたたた…おいアイリス!なに済ん……いやあの、アイリスさん?それ真剣でございませんこと?ちょっ、待っ!やめっ…う、うわああああああ!!??
(──その瞬間を見ていた同僚のB氏は、後にこう語った。「一切の無駄のない動きで、笑みを浮かべながら、魔法と真剣で逃げ回る憐れな男を追いかけ回す……アレは勝負ではなく、まさに"狩り"でしたね」──その日、アルバートは思い出した、怒ったアイリスの恐怖を。そしてそのあと滅茶苦茶謝罪した。あと、宿舎に戻っても幸い襲われることは無かったが、翌日生暖かい目で皆おかずを一品分けてくれたりして、逆に辛かった)
……別の意味でアイツの隣に立ってられるか不安になってきたな。ハハハ……
(そして更に一週間、落ち込んでた時期は流石に過ぎて真面目に練習へ戻った結果、おぼつかなかった基礎も大分形になり、アイリスの新技完成に付き合う余裕も出てきて。その新技に関して、最近はギルド内でも度々話題になっており、アイリスに関しても「やはり天才か…」「大した奴だ…」という声が上がっており、昇格試験に次ぐギルドの関心事となっていた)
──だからさぁ、俺は"エアマスター"が良いと思うんだよな。かっこいいし、空中を支配してる!って感じが出てるしさ
(訓練の休憩中、皆が集まるギルドのラウンジにて現在一つの話題で盛り上がっていた。それはズバリ"アイリスの新技の名前をどうするか"であった。「シンプルに"飛翔"」「"舞空術"」等々…当人そっちのけで議論が白熱していた。勿論アルバートもそれに参加し、中々にイタイネーミングを捩じ込もうと画策していて)
それにしてもやっぱアイツは凄いよな……俺も負けてられないな!よし!
(白熱した議論も、結局「アイリスが決めるんだから俺らで話してもしょうがない」という結論に終わり、皆解散していって。自身も再び訓練場に戻れば気合を入れ直して基礎を固めることに勤しむ。眼の前の自分のやることをこなして行けば、きっと自分もアイリスに負けない何かを掴めるはず…迷いや焦りは今はなく、ただ黙々と訓練用の木剣を振るっていて──)
っ…また、か…
(すると突然、左足につったような痛みが走って。無理に修行は続けずケンケンで動きながら壁にもたれ掛かり、その痛みが引いていくのをジッと待つ。その痛みの原因は、体の成長にある。今現在成長期でそのため体の栄養消費が激しく、その上で運動をすると栄養不足からか足がつりやすくなっていて。悩ましくもあり、体の成長に伴う致し方のないことでもあるが、もしこれが試験中突然襲ってきたらどうするか、目下の悩みはそれで)
片方でも戦えるよう…出来ねえかな
(ようやく痛みが引けば再び訓練に戻り、片足で立ってバランスを取りながら剣を振ってみるがあまり上手く行かず……傍から見れば変人である。或いは、アイリスに差を付けられてなんとかオリジナリティを見つけようとして頭がおかしくなったのか、とか思われかねない動きで。しかし当人は至って真面目、片足で戦えないか試行錯誤を繰り返していて)
(/いえいえ、此方が少し過敏になっていただけですのでペースに関しては背後様のペースで大丈夫ですよ!……あ、でも楽しみに待ちすぎてていつも通り返ってこないと不安になったので、やっぱり背後様のせいですね!反省してください←)
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