白布 賢二郎 2020-09-20 16:57:03 |
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( ザーザーと雨が強く地面に突き付ける音だけが響く。朝、天気予報を見ていて傘はしっかりと持っている。バサッと大きな音をたて、傘をさす。何時もと変わらぬ静かな帰宅路を、雨の音が騒がしくする。一歩二歩と歩き続けるうちに、自然と己は反対側の道路を眺めていた。ピチャン。水溜まりに何かが落ちる。落ちた者に慌てて駆け寄る。落ちた者、それはクラスメイト。苛められている、牛島さんの幼馴染だ。もし死んでしまっていたら、牛島さんは悲しむだろう。そう思い彼女を背に寄り掛からせ、家へと走った。 )
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