菓子好きの語り部 2020-09-14 14:33:54 ID:1662111e6 |
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>シャーミン様
『……特別感がある、でしょうか?』
その特別感とやらが簡単に手に入らないことによる執着なのか、惹かれるものがあっての感性なのかは分からない。しかし、どちらにせよ特別感を覚えているのは確かそうである。ここは一つ意地悪な質問をしてみようか?ふと思い立って口端を仄かに歪める。
『じゃあ、アモンさんが誰かと付き合っていたら…どうします?』
女の子同士が話すような内容についつい頬が緩んでしまう。ふんわりと柔らかく微笑んで頬杖をつくと、彼がどのような返答をするのか待ってみる。
>アモン様
『ん?あぁ、こんにちは』
買うものも買わずにぼーっとふらついているところに声をかけられたため、間の抜けた声が出てしまう。声の主が頭を下げたのに合わせて、こちらも慌てて軽く会釈する。抱えきれないほどの荷物を運んでいる彼の様子に、ついつい世話好きの血が騒ぐ。手を貸すべきか否か考えている内に手伝ってほしいとの声がかかり、ぱぁっと効果音がつきそうなほど顔を輝かせる。
『勿論ですよ!こんなに沢山…重かったでしょう?』
結構、力仕事得意なのでいくらでも手伝いますよ、と半分ほど本を取り軽々と持ち上げる。『今度から運ぶときは手伝うので、遠慮なく呼んでくださいね』と爽やかな笑みを浮かべて伝える。これで暫くお世話成分を摂取できるとほくほくしていることは内緒である。
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