匿名さん 2020-09-12 02:26:04 ID:1662111e6 |
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>ライム様
『切らない…か。ハァ、結局はベルグの思う通りに進むって……っお、おま…お前!いつからそこにいたァ!』
解いた髪を集めシュシュで留め直している最中にふと視線を動かせば、視界に止まる人影が一つ。こんな寂れたところにも人が来るんだなァ程度に考えていたが、徐々に思考が冴えていくにつれて肝が冷えていく。先程の光景を見られてしまった衝撃と絶句した男の様子から、最悪の状況であると判断する。
『こ、これは…アレだ!ただの練習で…!そういうのじゃねぇからなァ!』
いつもの何処か掴みどころのない異質な雰囲気から一変して普通に落ちてきたガルムは、話せば話すほど言い訳がましくなっていることに気づいていない。男が何も言わないことをいいことに、消してしまおうかなどと考える余裕もなく、ただただ言い訳を述べ続けるしかなかった。
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