時の政府の犬 2020-09-05 17:39:51 |
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>>山姥切国広
(本棚にぴたりと背中を付けて息を止める。コツコツと硬質な足音が少し反響して響いては本に吸い込まれていく_怖くて怖くて今にも悲鳴をあげそうな喉を押し潰すようにして、ただじっと白い布が揺れる影を目で追いかけ。もう暫くしたならば、ゆっくりと部屋から出るつもりで、今はただ出入口の位置だけを頭の片隅に置いたまま、そっと音を立てないように、ゆっくりと、ゆっくりと、足先を床に滑らせて、)
>>琴也
_お待たせしました
(ジッジッと数度のノイズの後、声を極力潜めて出す。今は外、近くの掃除用具入れへ隠れた審神者は埃っぽさよりも息を潜めかくれんぼに呈することを選んだらしい。相手の返事を待つように、何よりも相手の無事を祈るように、じっと、ただ応答を待ち_廊下を誰かの影が過ぎらないことも祈りながら、)
>>松井江
(砂利の上は走りにくい。何より足裏に刺さる石が痛い、息が上がって口の中が血の味でいっぱいだ。視界も眩む、けれど背後からの足音は確実に迫ってきていて_あっと思った時には足先が縺れて頭から転がり込むように地面に身体を打ち付けていて_霞んだ視界でも、鬼の姿はよく見える。「来ないで」と一言、手元に沢山転がっている石を掴むと神様に向かって力一杯投げつけて_小動物の威嚇に過ぎずとも、走り出すまでの時間稼ぎになるのなら)
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