時の政府の犬 2020-09-05 17:39:51 |
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>>松井江
(じっと息を殺して隙間から見ていた廊下に影が通った。響いた声は優しくもおぞましく、恐ろしく、はっと上げた視界で揺れたのは青水色のリボンで_とさりと尻餅をつくように座り込み、なぜ、と疑問符を口の中で噛み砕いて。何はともあれ、彼もあの手紙を読んだのだ。物置に光が差し込む前に反対の廊下へ続く戸を静かに開き、恐怖で痺れた脚で廊下を蹴り_どこへ逃げよう、と咄嗟に逃げ込んだのは彼と同じ刀派で空の部屋_桑名江の部屋ならば、匂いも紛れることだろうと、部屋の隅で息を殺し、)
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