2020-08-23 21:10:29 |
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>大和守
只の書物じゃなかったみたいだね。取り敢えず斬ってしまおうか。
( 本から零れ落ちる緋色が床の上へ段々と広がっていく様に原因を断とうと刀を抜いて。彼の手を傷付けない様にしスパッと本を真っ二つにした途端、書庫を優しく照らしていた明かりがふっと消え辺りが薄暗くなり。窓を打ち付ける雨音だけが響く静寂の中、僅かに聞こえてきた複数人の呻き声と何かを引きずる音。「 気を付けて。もしかすると囲まれているみたいだよ。 」ぼんやりとした視界で漸く見えたのは足を引きずる人影。その人影は彼の方に手を伸ばし、鈍足な動きで近付いて行き )
>鳴狐
夏かぁ。…うん、良い転送先だね。僕も好きだよ。日差しは暑いけれど自然の生命力がよく分かる季節だよね。
( 自分の本丸とは転送する機械の見た目こそ違うものの、行き先が設定出来る機械は共通の物だった為迷いない手つきでパネルに触れ目的の場所を選択し。すると車両の黄色く淡い明かりが点いてドアが開き。「 へぇ、内装も随分凝った造りをしているね。後は此処で待機していたら着くのかな。 」中へ入るとアンティーク調の照明や上の部分だけがステンドグラスになっている窓、繊細な刺繍が美しい椅子が出迎えて。ぐるりと周囲を見渡した後、まだ転送される気配のない状態に首を傾げ )
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