奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>16940 >晶さん
「ん!素直でヨロシ!あ、着いたネ。」
広い研究所をほぼ直線に進めば横に広がる扉、扉、扉。その中で一際大きい「遺伝子操作室 使用中」と電子版から文字が出ている部屋の前に蘭花は辿り着く。
横にあるインターホンらしきものをここぞとばかりに連打し、放置。暫くすると間延びした、幼い少年のような声が聞こえる。
「ランラン?呼んだかい?」
「ハヤテ耳遠くなりすぎネ!!連打してるヨ!はぁ……ハヤテが依頼してたサンプルとお客様来てるアルっ。ちょと位顔出すアルヨこの引きこもりボス。」
「あぁ、来た?じゃあ「彼」をそのままここに入れていいよー。サンプルも一緒にね。」
そんなやり取りをすればプツッと小さく音は切れる。蘭花は上を向いてため息を着くとインターホンの隣にある電子パネルに手を置く。
「蘭花 承認 アンロックします。」
機械的なアナウンスが小さく聞こえればカタンカタンと何かのからくりが動く音が僅かに聞こえる。
蘭花は扉の前からズレると、晶さんに声をかけた。
「中でうちのボスが待ってるネ。取り敢えずワタシ手を出せないカラ貴方渡しに行ク。いい?」
そう言うとこれでもかとデコレーションしたスマホを取り出して弄り始めた。
もしかしたら気付くかもしれないが、中の人物。ボスと呼ばれるハヤテという人物は「クリス」というネットの人物で本人には会っていないが明確に「彼」だと呼んだ。これが「クリス」という名前だからか、それともまるで中の人が分かっていたのか。晶さんはどちらとでも考えられるだろう。
疾風は部屋の中で丸っこい白い何かを眺めながら「うん、流石僕天才。」と呟いていた。
勿論疾風はクリスが晶さんという人物であると解っていたから彼と呼んでいた。
ガラスケースの中にはもちもちとしたぬいぐるみのような、楕円形の白い兎が存在している。それが所謂もちぬいと酷似しているのは、知ってる人なら見てわかるだろう。
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