奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>如月知佳さん
『人や妖、神が共存し交友を深める神社………。神秘的で素敵じゃないか。』
知佳の考えを聞いた禁忌は素直にそう感じた。
普通であれば交わる事の無い種族同士が交友を深め、笑顔を振り撒く。
夢物語の様にも聞こえるがそれはとてもロマンに溢れている。
そして何より………知佳の最後の言葉に込められた感情が禁忌は気に掛かっていた。
――妖んこともみてくれんかなぁ――
それは他ならない知佳自身の事を言っている様に感じたから。
『知佳。これは私個人の考えだから聞き流してくれても構わない。最終的に願いが叶う者は皆『自分の願いが必ず叶う』と最後の最後まで信じ続けている。我は神が叶える願いとは最後まで願いが叶うと信じ続けた者の背中をほんの少し後押しする事だと思っている。ただ信じ続けるだけ………だがそれはとても困難な事。その対象が願いであれ、強さであれ、人であれな。時が経てば様々な理由から迷いが生じそれが信じ続けるという行為を阻害する。だから知佳。もし迷いや困難に相対し悩んだ時は………我を呼んで欲しい。知佳が苦しんでいるなら必ず駆け付ける。』
心が弱った際、人は自然と理解者を無意識に求めてしまうものだ。
だからそんな極限状態で助けを求められる存在というのはその人にとってそれだけ信頼されている証という事なのだろう。
『我は神でも無ければ妖でも無い。………だが魔の世界であるならば奇跡を起こす事は出来る。』
そう言いながら禁忌は振り袖のポケットに片手を入れると何かを握り込みながら意識を集中させる。
するとその握り込まれた何かは淡い光を放ち始めた。
次第に光は収まり禁忌がその手の平を開くとその何かは光の影響かキラキラと淡く綺麗な色彩をしていた。
それは虹色に光輝く三日月のアクセサリーだった。
『知佳の願いは必ず叶う。これは御守代わりに持っていて欲しい。デザインは知佳が尤も大切にしている者の名前をモチーフにしている。我の力も込めてあるから身に付けている限り霊力が増幅していく。………そしてその色は………我とその色を好きだと言ってくれた知佳を結ぶ………架け橋の色だ。』
知佳が好きだと言ってくれた虹色。
それをこのアクセサリーの色彩とする事で言外のメッセージを籠めていた。
そのアクセサリーを見て我の事を時々で良いから思い出して欲しい、と。
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