奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>十夜さん
笑顔で店長の所へ行かないか、と提案される紅葉だがその歩みが必要無いと判断するのは直ぐの事だった。
「ゴメンゴメン。待たせてしまっt――」
疎らな人込みを掻き分け副賞のショコラケーキの入った箱を持ってくる店長。
だがその箱は次の瞬間突如目の前の空間から現れた黒いローブに瞬く間に包まれると何も無かったかの様に消えていった。
「……………えーと、もしかして紅さん。何かのマジックかな今のは………?」
「フッ。……ええ。その様なモノですよ。……フフフッ。」
この仕業の下手人に思い切り心当たりのあった紅葉は口から漏れ出る笑いを必死に堪えながら肯定していた。
言うならば最高級の肉を目の前に差し出されたさながら猛獣の如し。
絶対に渡さない、という言外のの意志が見て取れるようだった。
(「そんなに焦らなくても逃げませんよ。……禁忌。」)
今頃好物のガトーショコラの箱を目の前に紅葉達が帰ってくるまでお預けをくらっているお騒がせな相棒を想像し紅葉は思わず苦笑を漏らしていた。
と、そこで何かを思いついた紅葉は十夜に振り返ると笑顔で話し始める。
「ところで、もし良かったら十夜さんも研究所へどうですか?先程のお礼もしたいですし貴方とはもう少しお話してみたいので。」
珍しく饒舌に話す紅葉の雰囲気はどこか柔らかい。
どうやら紅葉は十夜の事を知らず知らずの内に気に入ってしまっているようだ。
>斑鳩刹那さん
『そんなお願いが無くても私は刹那の事はとっくに認めてるよ。私だけじゃない。紅葉も、禁忌も、そして『母さん』もね。………ねぇ、刹那。これから研究所に来ない?』
何か含みがある様なユーリの提案。
その証拠にどことなくソワソワしながら何かを期待する様にユーリは刹那を誘っていた。
何かしらあるに違いないだろう。
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