奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>斑鳩刹那さん
「っ!」
明らかな宣戦布告。
その言葉をキッカケに明らかに変わる刹那の射撃リズム。
今までの刹那とはうって変わった射撃に僅かに動揺する紅葉。
その動揺は今までの二人の差を再び拮抗へと押し戻す結果となる。
そして互いのスコアが並んだ瞬間。
紅葉の両瞼は静かに閉じられていく。
(「折角の刹那からの挑戦。全力でやらなければ失礼にあたりますね。」)
それと同時に紅葉は左手のリボルバーをプレイ台の定位置に瞬時に直すと右手のリボルバーの撃鉄部分に左手を添える片手拳銃のスタイルへとシフトした。
それを待っていたかの様なタイミング。
このゲームで正に一番の鬼畜ポイントと名高い地点へと到達する。
何しろこの地点、音のみでゾンビの位置を判定しなければならないブラインド仕様の中でゾンビが縦列に重なる様にプレイヤーを襲ってきたり、左右中央の3方向から全く同様のタイミングでゾンビが素早い動きで襲ってくる等明らかにリボルバーの連射速度ではとても対応仕切れない攻撃パターンを繰り出してくる。
完全な初見殺し。
更に初見でなくともほぼ全てのプレイヤーがダメージを喰らう事を前提とする地点。
そんな中で真っ暗な画面の至る方向からゾンビの声が木霊する。
実際この地点では左右中央の3方向から全く同様のタイミングで3匹のゾンビがプレイヤーを襲ってくる。
しかもそれが各方向幾つものゾンビが縦列に重なっているという鬼畜仕様。
ハッキリ言ってリボルバーではとても対処出来るモノではない。
その上ブラインド仕様でここまで声が反響しては初見では普通どこにゾンビが何体いるのかすらまともに判別出来ないであろう。
そう、……普通ならば。
「刹那。これが………リボルバーの到達点です。」
絶望的状況。
その状況でポツリと刹那に呟いたその一言。
それは
これから始まる一瞬の出来事の始まりの合図となった。
その奇跡の様な出来事。
それはブラックアウトと復旧を繰り返すブラインドの仕様によりその一部が観客及び二人のプレイヤーの目に晒された。
【な………何だよ今の…………?】
【あれだけの大量のゾンビが………一瞬で撃ち抜かれた?】
【あり得ないぜ。リボルバーであの連射速度は……。】
そう、縦列に重なり3方向に分かれていた全てのゾンビが瞬く間に一掃されていたのだ。
『………信じられない。連続の【ゲット.オフ.スリーショット】をあれだけ正確無比に………。』
あ然としながら何が起こったのか分からずざわつく観客の中で唯一事の全てを把握していたユーリはただ目の前で行われた紅葉の神業ともいうべきプレイングに驚愕していた。
ゲット.オフ.スリーショット
それはリボルバーの構造を利用した3連射。
引き金を引き続けたまま連続で撃鉄を弾く様に指で起こす事でリボルバーでの連射を可能とする技術。
その圧倒的速度は傍から聞けば銃声が一発しか聞こえないと錯覚するほどと言われている。
ゲット.オフ.スリーショットはその3連射を銃口をスライドさせる事でそれぞれ別の的を射抜くという高等技術の一つだ。
お分かりだろうか。
紅葉はあろうことか、ゲット.オフ.スリーショットを連続で行い全てのゾンビを寸分違わずヘッドショットで射抜いたのだ。
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