奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>斑鳩刹那さん
『せ、刹那……。恥ずかしいよ………///』
刹那に抱き締められされるがまま顔を真っ赤にしながらも内心嬉しくて仕方ないユーリ。
とはいえ人がごった返すゲームセンターの中で沢山の人前で刹那に抱き締められるというのはどうしても恥ずかしさの方が先行してしまう。
【ヒューヒュー、中々に見せつけてくれるなユーリちゃん。】
【スタイリッシュなプレイとは裏腹にその初々しい一面がまたギャップがあって可愛いよ。】
【抱き着いてるその可愛い嬢ちゃんは彼女?ラブラブでお似合いじゃないかユーリちゃん。】
『…っ……///誂わないでよ………///』
ユーリに声援を飛ばす観客もどうやらユーリとは知り合いの様でこれ幸いと言わんばかりに観客達はユーリを祝福を含めて祭り上げる。
が、当の本人は恥ずかしさが臨界突破寸前であり茹で蛸状態となっているのだが………。
「ヤレヤレ、仕方ありませんね。」
そこへやって来た助け舟。
その声主は言うまでもない、紅葉であった。
すると紅葉は人込みの奥にいる店長らしき人物へと顔を向けた。
「店長。そろそろ休憩時間に入りますので休憩がてら客寄せの催しを急遽行いたいのですが構いませんか?」
「ああ。構わないよ。それからピークは凌げたから今日はもうアガって貰って大丈夫だから。ありがとう紅さん。……っと、それから…………客寄せをするならトコトンお願いするよ。」
「感謝します。」
店長と会話を交わした紅葉は刹那とユーリがプレイしていたシューティングゲームの前に立つとプレイする為のお金を投入する。
その瞬間だった。
【うおおおおおおっ!!まさか…まさかの紅嬢のプレイが見られるのかっ!?】
【確か紅さんって『現世のターミネーター』の異名を持つって云われて無かったか?】
【ああ。だが実際にそのプレイを見るのは初めてだよ。楽しみだな。】
至る所から飛び交う様々な噂。
これならユーリに特訓を施したというのも信憑性を帯びるというものだ。
そんな観客の声を他所に紅葉はプレイ台の下からプレイ用の銃を手にする。
たがその銃は刹那やユーリが使っていた様なサブマシンガンでは無く、リボルバーの拳銃であった。
実はこのシューティングゲーム、2種類の銃が用いられている。
一つは連射性に優れ威力は低いサブマシンガン。
そしてもう一つは連射性は皆無だが威力は計り知れないリボルバー。
どちらの銃も一長一短だがこのゲームをプレイするプレイヤーは殆ど全員がサブマシンガンを選択する。
理由は至極単純。
このゲームは道中に出現する敵の数がとにかく多い事で評判なのだ。
つまり連射性の皆無なリボルバーではとても全ての敵に対応しきれないのである。
そんなゲームで紅葉は敢えてリボルバーを迷い無く選択する。
それだけでも紅葉がどれほどこのシューティングゲームに精通しているかが見て取れそうだ。
そして紅葉はもう一人分のお金を迷い無く投入すると………もう1丁のリボルバーを手に取った。
前代未聞の2丁拳銃。
傍から見れば素人がただのカッコつけでやっている様にしか見えないかも知れない。
………だが、彼女の途轍もない落ち着きがその考えを即座に否定する。
観客も紅葉の妙にサマになっている構えからただならぬ雰囲気を感じ取っていた。
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