__失礼、そこのお方。お時間少しだけ頂戴しても? (暫くは彼の様子を見守っていたのだが、自分と接する時と変わらないあの態度。あれでは無視されても仕方ないし、まさかこの国を統べる家の息子だとは思われないだろうに。見兼ねて彼の隣に立てば、彼と接する時が嘘のように、優しい笑顔を浮かべながら柔らかい物腰で、先程通り過ぎて行った一人に声をかけ、)