魔法使い 2020-07-26 12:03:45 |
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Story
甘い香りに誘われるようにして辿り着いたのは何やら怪しげなドーム。此処で行われていることは何なのか。もしかしたらお菓子作りか。わからないまま足を踏み入れてみると、待っていた番人らしき人が優しく微笑む。「ようこそいらっしゃいました」その人は穏やかで普通の青年に見えた。ただひとつ、ぴょこんと生えている兎耳を除いては。「もし宜しければひとつ、いかがですか?」その青年に差し出されたのは動物の形をした飴、或いはラムネ。甘党のあなたはそれを受け取り、早速口に含む。すると、その数秒後には食べた甘味が模した動物のような姿になっていた。ふさふさした耳は紛れもなく本物。何でこんなことに。鏡を見て呆然とするあなたに、青年は言う。「大丈夫ですよ、魔法はとけるものですから」
魔法がとけるまでの時間をゆったりと過ごす、案外普通の日常。
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