酒井 2020-07-23 16:24:32 |
通報 |
おう、おはよう京介。朝から会えて嬉しいぜ。…つってももう昼か。
まず、お前がこれからも俺といてくれるって聞いてホッとした。本当に、ありがとな。…それから、お前に飽きるなんて事は万が一にも有り得ねぇ。俺は一刻も早くお前に会いたかったし、ずっとお前の事ばっか考えてた。せめて返信の目処が立ってから、とかごちゃごちゃ考えてる暇があるなら、さっさと言いに来りゃよかったな。心配かけて悪かった。
おいおい、待たせた野郎の体調気遣うとかどんだけ優しいんだよ、お前。…マジで暑くて嫌になるが、体は健康そのものだ。そこは安心してほしい。──今年は流行病だの熱中症だの色々あるからな、お前も自分の事を第一に考えてくれよ。もしお前に何かあったら…って考えるだけで目眩がしそうだ。
お前とのやり取りが面倒なわけねぇだろ。魅力的な奴は描写も綺麗なんだな、って惚れ惚れしてたくらいだ。…もしかすると、お前に見合うようなロルを書こうとして空回りしてんのかもな。だとすれば情けねぇ話だが。
あぁ、ありがとう。お前と話して随分気が楽になった。こんな俺だが、改めて宜しく。
(逸る気持ちをなんとか押さえ、少しばかり歩調を弛めて相手の隣に並ぶ。にやりと片頬を引き上げれば「お前の共犯者になってやるよ。」と軽やかな調子で告げて。それに続けて何かを言う間もなく、やって来た道の突き当たり。息を潜めるように聳えるそれに一歩近づくと、カチリと小さな音を立ててポーチライトが柔らかい光を放った。木目調の扉を中心に明かりが広がり、ぼんやりと二階建ての外観が姿を現す。「マジですぐそこだったろ。」なんて冗談めかしつつ、死体がずり落ちないよう器用にバランスを保ちながらポケットを探れば鍵を取り出して。まずはじっくりと部屋で話し合えれば良いのだが、人を殺した後というのは大抵時間が無いものだ。自分で念入りに計画を立てたわけでもない、偶然出くわした事件の処理となれば尚のことである。開けた扉を行儀悪く足で広げると、そのまま振り返り。「悪いが、今は話をするより現場の片付けが先だ。そう時間はかからねぇし、お前には作業が終わるまで中にいてほしいんだが…まあ、どうしても不安ならそばにいてもいい。どうする?」共犯関係になる事そのものを断るという選択肢はさりげなく排除し、淡々と問いかける。視線を絡ませたまま小さく首を傾げては返事を促して。)
トピック検索 |