匿名さん 2020-07-16 23:07:51 |
通報 |
( 彼女と付き合い始めたのは高校1年のときだった。明るく可愛らしい彼女との日々は毎日楽しかった。しかし、ひとつ差である彼女は一年先に卒業。当然会うことは難しくなり、少々物足りなさを抱えたまま過ごしていた。教室に行けば簡単に会えたのが、一気に遠距離恋愛へ。しかしそれを止めなかったのは、我が儘を言いたくない強がりと彼女の夢を応援したい気持ちから。やがて長く感じた高校生活も終わりを迎え、ついに卒業の日。卒業式後、証書を手に写真を撮ったり、雑談したり。これで最後だとは思えないくらい普通で、代わり映えのない平和がそこにはあった。 / 一方、校門のそばで待機していた私たちは、卒業する主役の彼と、その彼女である自身の親友を待っていた。地元に残った私は、彼氏と一緒にいられ、忙しさこそあれど幸せで。久方ぶりに会った親友に手を振り、声を掛けて / 彼女と、その親友であるサンリオカップルたちの再会。門の辺りに辿り着いたのは、ちょうどそのタイミングであった。逸る気持ちを隠して冷静に歩み寄り )「 久し振り、りっちゃん!結くんはまだみたいだよ!もう少しなんじゃないかなあ? 」……お待たせしました。久し振りですね、凛都。
/
( 付き合ってから2年が経つ。今まではピューロランドや遊園地など、デートといえど日帰りばかりであった。都合がつかなかったり、友人と一緒にいたりなどで、これまで二人きりでのお泊まりといったことはなかった。節度を守った交遊であったことも関係していることだろう。待ち合わせは11時。普段より早く準備を始めたとはいえ、可愛くなろうとメイクなどを頑張っていれば、時間はぎりぎり。編み込みを入れてキキララのネックレスをつければ完璧であり。しっかり5分前には辿り着けるようにと考えて家を出た。待ち合わせ場所への道中、つい考えてしまう。それなりに付き合っていて、今回の外出の目的は温泉旅行。彼が予約してくれた旅館は赴きのあるところであり。どうしたって、初めてを予感せざるを得ない。勿論少しだけ怖いけれど、彼が相手ならば怖くない。そんなことを考えてしまっていたからだろうか。待ち合わせ場所で見付けた彼に掛ける声が、少々震えてしまったのは。緊張を勘づかれてしまったら恥ずかしいけれど、そもそも彼に隠し事ができるほど器用ではない。くいと袖を引き、甘えるように手を差し出して )
三咲、お待たせ。えっと……行こっか。
( いえいえ、此方こそです!特に結斗の方、上手く纏める術を失ってしまったので斜線でわけておりますが、わかりにくかったらすみません……!それぞれ舞い上がっておりますので、適当に揶揄って頂いて大丈夫です( ← ) )
トピック検索 |