リンボ%% 2020-06-16 17:27:42 ID:4a16c616e |
通報 |
「ソウハイウガ、マモラレテバカリノクラシト、チガッテイルコトハワカル。ダカラ、ヨハシロノソトガヨイノダ。ワザワザキビシクシヨウトスルナド、ヨケイナオセワナンジャ。キケンハユルスガ、ブレイモノハユルセン」
「そういうとこなんだけど」
ちょっとばかし危険な目にあうのもいい経験になると言うスピカに、さかな王子は守られてばかりの暮らしと違う世界ということを理解していて、だからこそ危険もある城の外で過ごしてみたいと思うのだという旨の主張をする。危険をわからせようとするなどといった厳しさは余計なお世話なのだと考えるさかな王子。
なので、自身に降りかかる危険は許すが無礼者は許せないと発言するが、ルイアにそういうところだと気に食わなさそうに睨まれる。今の王子にとっての危険と無礼の意識があいまいで、ただのわがままに感じるようだ。
「きっと、なんでもしたいお年ごろなんでショ。お手やわらかにしてあげてヨ」
ゴゴットは落ち着いた調子で、さかな王子は何でもしたいお年頃なんだろうと思い、後で王子にハードな事をする気でいそうなルイアをなだめる。
「さすがにケガはさせないし、隠れ場所はちゃんと探してやる。あんまり生意気ばっかなら無理やり悲鳴あげさせて、追手のやつらに見つかるようにしてやっから。それぐらいの覚悟はしろよ」
「ヌゥ……。ムカツクガ、イロイロトゴメンジャ……」
ルイアは、身分の配慮や隠れ場所探しの約束は守るつもりだが、場合によっては悲鳴をあげさせるなりしてわざと見つかるよう仕向けることも考えているようで、さかな王子にあまり好き勝手させないように忠告する。さかな王子は不機嫌そうだが、最悪なお仕置きを突きつけられてしまい、むやみに逆らえない様子だ。
奴隷になるかと問いかけ、否定したさかな王子。すると、スピカがヘタレ剣士……アルトは奴隷にどうかと問いかけてきた。
「アルトは…………」
アルトは全力でスピカにツッコミを入れているが、ルイアはそれを無視して、アルトの顔をじっと見て長考する。
「……残念だけど、奴隷っていう関係にはできない。ふつうに付き合ってられるなら、そっちを優先したいんだ」
そして、アルトを奴隷にはできないとルイアは答えた。奴隷がほしいとは口癖のように言っているが、ふつうに友人として関われると思った人もルイアにとって貴重な存在なので、できるだけ大事にしたいと考える。むしろ、なるべく失敗を起こさないように、その気が起きなくて済む相手が増える方が本当はいいことなのだ。
「たしかに結構面白そうだから、たまに気が向くことはあるだろうねぇ」
しかし、にこやかな顔になって、ルイアは付け加える。奴隷にするつもりはないものの、アルトの事はイジると結構面白そうな相手だという興味はあった様子。
トピック検索 |