リンボ%% 2020-06-16 17:27:42 ID:4a16c616e |
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聞いているほうを期待させ惑わせるような言動をして、アルトにふてくされながら意地悪だと言われてしまう。しかし、ルイアは特に反応せず、相変わらずオムライスをとても美味しそうに食べすすめている。
「ゴチソウサマデシタ」
「王子サマ、食後にハーブティーはいかがネ?」
「ウム。イタダコウ」
「ハーイ!」
その頃、さかな王子がオムライスを食べ終えた。王子に食後のハーブティーをいれようと、ゴゴットは席を立ってキッチンへ行く。
「それにしても、今日はうまくいってよかったね。ロンはいつも美味しそうに食べてくれる仲間のためにもっと上達したくって、料理教えてもらいにきたんだろ?」
オムライスを食べる合間に、ルイアは明るい表情を浮かべて、ロンのやりたかったことが成功してよかったという意図の発言をする。振り返ると、自分の目から見ればロンの頑張りはアルトとスピカにちゃんと伝わっていたし、ゴゴットのところへ来た目的は叶えられてると思う。
スピカはご機嫌な様子で、ドヤ顔で盗賊は理想の人間像と話す。だが、アルトには価値観がわからないと呆れられている。
「そりゃ盗みって、ふつうは褒められたもんじゃないよ。けど、堂々と理想だって言えるぐらい憧れがあるって、ちょっとカッコいいじゃないか」
ルイアにも盗賊のよさはあまり共感されてないが、憧れの盗賊への熱意を感じて、少しスピカのことを見直したのだった。
ルイアがからかうように世話焼かせてたのかと言ったのに対し、アルトは焦ったように言い返してくる。すると、ロンもアルトにお世話になっていたと、いじめられていた時に助けてくれたアルトの話を、優しげな笑みを浮かべて話す。
「そんなことがあったのか」
ルイアはロンの話を聞き、相槌を打つ。
ロンには、幼いとき何らかの体質やら……ワケを抱えていたんだろう。それがアルトのおかげで乗りこえられている……。こう二人が仲いいのも納得だ、とルイアは思った。
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