王の養女になるのに、図書館がないどころか本の一冊すら所有していないことへの苛立ちは凄まじいものがあった。 ながらく研究してきていた蕎麦の花に似た植物がある。それからとうとう蕎麦の実物を作ることが出来たそれを、蕎麦をやけ食いだとばかりに黙々と口に運んでいた。