夢の扉　(　募集　)　

厳しく感じたらごめんなさい。お父様に教え込まれたものだから……(　眉下げ笑み　)さ入れは不自然だからどうしても気になってしまうけれど、ら抜きはそんなに気にしなくて大丈夫よ。
有り難う、絡ませて貰ったわ。煌さんからのものも置いておくわね。長さは大体この程度に落ち着くかしら。言葉が増えていくとだんだん冗長になっていくだろうけれど。(　こく　)


◇槙田莉緒

(　新学期は出会いの季節。その筈が代わり映えしない顔ぶれは残念と言わざるを得ないが、それはもう決定事項なのだから仕方ない。ステレオタイプとも言える担任の言葉を聞き流しながら、つまらないからと窓の外へと意識を傾け。「転校生」の文字を耳が拾ったとほぼ同時、教室に響くのは耳慣れない関西弁。黒板に名前を書くだなんてテンプレートも今では見ない。何だか新たな風が吹いたような、そんな気がして。彼女の挨拶を受けて騒がしくなる教室に、担任はつっこむ気もなくなったらしい。呆れた様子でかつかつと委員会を書き始めている。委員会なんて興味ないから、話を聞く必要さえ感じないが。気付くと真っ直ぐ此方に向かってくる転校生。確かに前の席は休みじゃなくて空席だったっけ。鳥頭がぼんやりと思い出したところで、目の前のきらきらした彼女の仲良くなれそうな空気に頬を緩めて。軽く身を乗り出してテンション高く自己紹介をしてから、確認を取るべく首を傾げて　)
槙田莉緒！リオだよ！マキでも良いし、好きなように呼んで！其方は……みやちゃん？みやちゃんって呼んで良い？


◇桜田煌

(　期末試験を目の前にして、貼り出された範囲表。他の科目はどうにかなるにしても、苦手な英語の範囲が広いことだけはどうにもならなかった。明らかに中間のときよりも多く、難しくするからなとの宣言までされてしまった。どうしよう、これ。アイドルとして活動する己がもし赤点なんて取ったら事務所に怒られることこの上ない。ファンの皆にも悪いイメージを持たれてしまうことだろう。「アネット先輩の薬って凄いよな」「あの薬使ったら疲れふっとんでびっくりしたんだよね」不意に耳に入ってきたのはそんな噂。もしかしたら、成績を上げることも可能かもしれない。持ち前の可愛さを駆使して情報を聞き出すと、早速彼女がいるらしい化学室に向かって。藁にも縋りたい程の思いを胸に、こんこんとノックを二回。閉まった扉から漂う薬品の匂いは危険を孕んでいるような気がするが、後には退けない。扉の前に立ったまま、しかし断られたら困ると考えては甘ったるい程の声色で尋ねてみて　)
アネット先輩、いますか？僕、お願いがあるんですけど……