とある設定厨(翠亞) 2020-05-27 18:59:10 |
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どうなってんだ、こりゃあ…。
( ざくざくと地を踏みしめる度、パンパンに荷物の詰まったバックパックにカラビナでくっつけたランタンが揺れる。至極久々に訪れたこの地――トウィリト村は、信じられないほど悲惨な様相を呈していて、狐にでも抓まれたかと怪訝そうに独り呟く。ふとヒトの気配に気が付き、小さな声が聞こえた方を振り向けば、「 んー…? 」と眉を寄せて君の顔をまじまじ眺める事数秒。視線は君の髪に移り、そしてまた瞳に戻ってくれば、男の顔はみるみる驚きと喜びに破顔してゆき )
嬢ちゃん、イングリットだろう?!ブルースとヒルダの娘の!父ちゃん譲りの目の色と、母ちゃん譲りの綺麗な髪ですぐ分かったよ!いやァ~立派になったなあ!
( 男と女、連なって並べられた名前は誰よりも君に馴染み深いであろう両親の名。一歩一歩君へ歩み寄るたび、バックパックにぶら下がったマグカップやコンパスが軽快で賑やかな音を立てる。あまりの嬉しい驚きにテンションが上がって浮かれ切っている陽気な男は、自分の名や素性を告げる事も忘れてコロリと心配そうに表情を歪め )
嬢ちゃん、怪我してんのかい?トウィリト村はどうしちまったんだ、酷え有様だな…。ともかく嬢ちゃんの手当が先だ、ほら飲みな。
( 君のすぐ傍にゆっくりと荷物を下ろせば、その中から簡素な水筒を取り出し、マグカップに中身を注いで君へ差し出す。「 ここいらじゃ採れない草を煎じてるんだ、味はともかく栄養満点で内側からダメージを和らげてくれる 」久し振りに孫に会った好々爺のように、男は嬉々として君の世話を焼きたがっている様子だ。見た所年齢は初老、40代半ばほどだろうか )
( / さてプロローグは終了、いよいよ本編の幕開けだ。これから先は重要なNPCがたくさん出てくるから、登場人物が増えてきたら適宜まとめを上げさせてもらうから心配しないでね。初登場のNPCは全員「???」で表記するけど、君から名前を問うたりNPCが名乗ったりして名前が明らかになった場合は、ちゃんと個別の名前で表記するからね。)
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