翠亞 2020-05-25 00:34:01 |
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ウィアド:
「 ――っ、駄目だ! 」
( 愛しい彼女の呼び掛けで初めて我に返り、ハッと身じろいだその瞬間、あろうことか己らの村を焼き払ったバケモノを求めるように手を伸ばす姿に唖然とする。反射的に張り上げた制止の声には、危機感とそれに隠れた場違いな嫉妬心が孕まれていて。考えるより先に足が動き、彼女の片腕を後ろから掴んで引き留めようと。そして―― )
???:
「 ……野蛮な。 」
( 後方には蒼い焔を背負い、正面からは彩銀石の紅い光を浴びながらリディアとウィアドの方へ完全に向き直る。嫌悪や怒りを含んだ声色でぽつりと零したのは、二人が衣類として身に着けている同胞の毛皮を目にしてしまったから。その佇まいは、月光を凍らせたような銀色の長髪もあいまって中性的な印象を与えるが、けだしその声は低い男性のもの。光に惹かれる羽虫のごとく、こちらへ手を差し伸べ歩み寄ってくる亜人の彼女には怪訝そうに片眉を歪めて。ふとそれを引き留めたヒトの男へ目を遣ると、何かに気付いてカッと瞠目し)
「 貴様、始祖の僕か…! 」
( 先程より何倍も大きな憤怒。ゴオと音を立てて背後の爆炎はさらに燃え上がり、その熱で流れていた涙も乾き去る。白い片腕を前方へ掲げたのはきっと攻撃の予備動作、青い焔で二人を瞬時に焼き尽くす――かと思えばどうやらそうではなく。炎の代わりにウィアドの、ひいてはリディアの足元に蒼い魔法陣を展開する。ナニカの視線は完全にウィアドへ向けられていて )
「 始祖について、貴様が知る限りの全てを洗い浚い吐け。でなければ貴様を永劫の無に還してやる 」
ウィアド:
「 はア?!何ッだよそれ、知らねえよ! 」
( 素っ頓狂な声を腹の底から叩き付け、怒りを滲ませて噛みつくように吠える。もし彼女が抵抗しないなら、掴んだ腕をグイと引っ張り自分の背後へ押し遣るようにしてから、振り返る事はせず彼女にだけ聴こえる声で )
「 逃げろ、リディア。アイツの狙いは俺だ、早くこの魔法陣の外に出ろ 」
【 伝え忘れてたけど、実はこのサイトでも更新通知を受け取る事が出来るんだ。レスの左下に「このページの更新通知を受け取る」ってリンクがあると思うから、そこから設定してもらえたら便利かも。もうしてたら無視してね。それと念のため言っておくと、ウィアドの最後の発言に従ってここから逃げるかどうか、その行動も分岐に関わってくるからね。デカい分岐点になる場合はこちらから伝えるけど、こうした細々した一挙一動でも微妙にストーリーに差異が出るから、そのワクワク感も楽しんで! 】
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