とある高校生 2020-05-13 20:55:41 |
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築70年になるボロボロなアパートの管理人をしている齢38歳の男は、若い時から俺は魔法使いだとか召喚術の才能を持っているなどと力説しており、所謂中二病と呼ばれる病に冒されていた。誰も彼の言葉を本気に取らず、むしろ精神的におかしいと判断し実の親兄弟ですら彼を敬遠していたという。
それでも自分自身は才能があると信じて疑わない男は、あろう事かボロボロなアパートを管理すべく購入し、日々とある目的のために研究という研究を重ねてきた。
そして奇跡が起きるのです。
なんと、男が作り出した魔法陣からまるで物語に出てくるような冒険者が現れた。
歓喜する男はその冒険者にアパートの一室を貸出、アパートの運営を始めたのである。
定期的に魔法陣で冒険者を召喚しては入居させ、半年すぎた頃にはボロボロのアパートは空き部屋がなくなったというのだから、男の執念は恐ろしいものだ。
さてこのおんぼろアパートの住人。単なる冒険者たちではなかった。揃いも揃って様々な異世界で活躍してきた英雄なのである。そのためか住人同士で時折諍いが起こることもあるのだが、それがもう世界レベルの戦いになるわけで。諍いが起こる原因はその殆どが小学生レベルに低いのだから始末に負えないのである。
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