サイコパス天使 2020-05-13 09:41:32 |
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赤い薔薇──じゃあ、庭にでも見に行こうか。薔薇も咲き誇っているからね。(何が好きなのか、確認が取れるとすぐに提案を投げ掛けながらそっと髪を撫で。こうして甘やかして、自分しか見えないようになれば良い。ふわふわと夢見心地になって現実なのかと錯覚すれば良い。黒い本音は仕舞って口角を上げ。「そうだなあ……クリスタ、君は僕の何が知りたいの?許嫁なら今はいないよ」あえて求められた情報は与えず、それどころか問い掛けに対して問い掛けで返す。もし彼女が求めないとしたら自分の情報を開示するつもりはなく。意味深な含みを持った言葉だけはさらりと告げ、反応を窺うべくにこりと微笑み。『庭に行かれるのなら日焼けには気をつけてくださいね』廊下にいるだろう使用人の過保護過ぎるとも思えるバリトンボイスに対しては、やや冷たい声色でぽつりと一言)わかってるよ。
それはまたいつか、完全に心を開けるようになったときにちゃんと話すから。君がそのときまで離れないで傍にいてくれることを願っているよ。
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