島の関係者 2020-05-10 19:57:49 |
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>神祇小梅
(最後に彼女が述べた言葉───其の場しのぎで咄嗟に思いついた嘘偽りであれば、即座に戦闘へと持ち込み排除する予定だった。だが、この状況下でも勇気を振り絞り、自分の心の内を告げるその姿は、嘘偽り等ではないと己の心に訴えかけてくるには充分で。──眩しい人だ。目を少し細めながら左記のように考え、向けていた切っ先を下ろし、空いている右手で般若面を横へとずらした。「私が戦う分には…他の者を、この島の人達を巻き込まないのであれば構わないわ。…今は、休戦としましょう。……でも、さっき言ったことを忘れて無関係の人達を危険な目に合わせたら、月代島の魔術師として、新崎の当主としてこの命に変えてでも貴方を倒すから」無表情、の筈だが、その瞳は力強い意志をはっきりと宿しており、声も比例して珍しく抑揚のある力強い声色だった。再び、面を被り直せば先程の真剣味のある雰囲気から一転し、抑揚の消えた声で「私としては、フェアな状況で戦いたいから工房を作るのは構わないけれど、架蔵家にはバレないようにね。」なんて忠告を。幾ら己が見逃しても、他の魔術師も見逃すとは限らないのだ。余計なお節介だろうか…とぼんやり考えながら槍を手放せば氷の槍は粉々に砕け散り。)
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