島の関係者 2020-05-10 19:57:49 |
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【神祇小梅】
>新崎時雨
『……普通、誤魔化すとかしそうだけど。』この言葉に「そうかもしれませんね」と苦笑気味に応えた。
彼女の言う通りここで詭弁を返す事でってできた。ただそうしなかった理由は、これ以上、彼女の心証を悪くしたくない為で、聖杯戦争のルール上、彼女とも何れは矛を交える時が来るかもしれない、けれども私は人を殺めてまで聖杯を取るつもりはないし、戦わずにいられるならそれこそ本望。此処に拠点を置いたのだってドンパチやる為なんかではなく悪魔でも自衛の手段の一環でこの島で普通に暮らしている皆に危害を加えるつもりはこれぽっちもないのだから、
そして彼女は、私の言動にさぞ阿保らしいと思ったのか溜息をつくと『貴方の様な人が聖杯戦争に参加するなんてびっくり…一応確認するけど、此処で暴れるつもりはある?あるなら、見逃せないけど。』と此方を牽制すべく、魔術を用い氷の槍を生成し私に突きつけて、尋ねられてしまう。ここで敵意があるような事を言ったらここで殺されてしまうだろう。魔術を齧った程度の一般人でもわかる。そう脳裏に危険信号が告げている。彼女もまたこの土地に深い愛着を持っているであろう、そこに住む皆に酷い目に遭わせようものなら殺すと仮面越しで目は見えないけど恐らくそう告げているに違いない。同時にそれは北の街にすむ人々に対しての優しさなのだとその言葉に対しては既に言う事は決まっている。
「暴れないと言ったらう、嘘になりますね…この戦いに居る以上いずれ貴方とも戦うかもしれないから…
……ですが少なくとも今は貴方と戦う気はないですし…それにこの島に住んでいる皆に危険を及ぼしてまで聖杯を取ろうだなんて考えてませんから…」と槍を突きつけられても尚、抵抗する素振りは見せず、重くのしかかる威圧に震えるこの身を必死に堪えながら、上記の自分の心の内をしっかり告げる。死を覚悟してではないがそれは今私が言える精一杯の言葉だ。
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