偉大魔女の娘と白猫 2020-04-28 20:15:42 |
通報 |
>ALL
「…シドおじさんが居ないと静かで居心地悪いねぇ。そう思わない?スーちゃん」
そう言って振り返れば、水晶玉ほどの大きさの淡い光が寄ってくる。肩に留まって一息ついた後に、りんと鈴のような声が耳に届いた。
『そうね。でも、私が居るわよ?』
それでは足りないかしら、と言われてはそんなことないよと返事をするしかない。とてもズルい聞き方だと思うが、彼女には秘めたままで。
「今日はここでキャンプかな」
魔法の特訓と称したキャンプをするために、対魔物用の結界を張ろうと準備を進める。これで魔法を扱う者が入れることはないし、音も遮断することが可能だ。まさにぼっち製造機。しかし、今日は徹夜した事が響いているのか上手く結界が張れない。あれこれと苦戦しているうちに、面倒になってその場に寝転がってしまった。ざっざっざっとリズム良く刻まれる足音を子守唄に目を瞑ろうとする。
トピック検索 |