案内人 2020-04-25 21:35:41 |
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「おや、私の顔が可笑しいですか?魔界ではあなたの方が滑稽。己の欲のみで動き理性など皆無。淀めく不穏な空気、闇黒の闇…!実に素晴らしい我らの住処…!書物でご存知かと。」
天を仰ぎ酔いしれ自身を抱きしめ酔いしれるこの男、次いで甘い吐息を漏らし手を額に添えては足元おぼつかずふらり、歪んだ枯れ木に背中を預け「嗚呼、失礼」と。一連の流れから面倒臭さが見てとれる。
そんな呆れた行動も束の間、つま先からネトリと絡み付く視線。またも歩み寄る足音、首筋を掴み取り親指で血管をなぞる。鋭い爪は今にもその喉仏を引き裂きそうだが、三日月の口はニタリと笑いこう囁いた。
「そう怯えないで下さい。帰りたいなら私を信じることです。手を差し伸べてあげましょう。ですがこれは私にとっても危険な道、あの方に見つかっては消されてしまう。ですからあなたの寿命が欲しい。ほんの20年ばかり。容易いでしょう、あなたはまだ若い。」
*拒否する
*応じる
*逃げ出す
*他のものを要求する
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