案内人 2020-04-25 21:35:41 |
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引き出しの中には見覚えのある物が入っていた。見慣れたベッドにクローゼット愛着のあるもので溢れかえった自身の部屋。時計の針は秒針が狂い正確な時刻が刻めない、夢…?いつから?
携帯の画面は真っ暗で機能しない、外の様子は変わらないように見えるが、現実だと示す証拠はなにもない。
--いや、ひとつだけ確かめる方法があるそれは…、
部屋の扉を開けると1階から微かに聞き慣れた包丁の音、母親が料理を作る風景が思い浮かぶ。異臭がする、どこからかは分からない。トントン、階段を上がる音にそっとドアを閉めた。視線の端に何かを捉え振り返る、姿見に映り込んだ自身の姿。焦った表情しかし今は鏡すらに恐怖を覚える。
部屋の前で足音が止まる。ノック音と母親の優しい声、降りてこない様子に心配しているそんな素振りで。一旦落ち着こう、ドアノブを握りながら自身に言い聞かせた。
*ドアを開ける
*現実かを確かめる
*クローゼットを動かし侵入を妨害する
*助けを求める
*窓から逃げる
*ドア越しに母親と会話する
*鏡をもう一度みる
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