(好奇心に任せて歩き回りながら本棚を見ていた少年は声をかけられた気がして足を止めてそちらを見れば少し遠く離れた場所に本棚の間から一人の見知らぬ成人前のような面影の男性の姿を見付け今度ははっきりと自分は誰なのかと聞き取ることができ「おれは左翔太郎。あなたこそ誰なんだよ?」と自分は左翔太郎だと名乗り今度かは此方から貴方こそ誰なのかと不思議そうな、しかし警戒心を滲ませた様子でその小さな首を傾げて問いかけて)