十三柱の悪魔達【ふんわりファンタジー】

＞エリカ

…そうだな…通りすがりの親切な魔術師、とでも言っておこう(一瞬つっけんどんな対応を取ったかと思えば何かが彼女の興味を引いたのか、此方について訪ねてくる少女。名前を言っても構わないが一応は手配中の身であるし、万一彼女が通報せずとも人が集まる店でそう易々と自分の名前を名乗るべきで無いと判断し、魔術師だという事だけは伝え後は適当にはぐらかす)困っていない…か。私にはどう見ても、幼い少女が重厚な鉄材を持ち帰れず途方に暮れているようにしか見えなくてね。ついお節介を焼いたという次第なんだが…(手助けを申し出るに至った経緯を若干の揶揄いを込めつつ説明しながら文字、或いは線を書くように空中に指を走らせ)…【浮け】…(そう短く命令すれば、近くの鉄材がその金属質な身を震わせたかと思えば、宛ら風船が浮き上がるように宙へと舞うだろうか