通りすがりさん 2020-03-18 20:40:47 |
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「……だぁれもいないねぇ~。」
白衣の女は静かになった酒場を見回しつつ、
薬品を喉に流し込むと呟いて酒を呷る。
「……マスター、いつもの。」
無愛想な赤の青年はマスターを呼びつけ、
カウンターに頬杖をつく。
「………いつもの……酒、を。」
黒衣の男は小説を閉じると微かに呟き、
また小説を読み始める。
「はい。承りました。」
マスターはお手本のような微笑みを
浮かべてみせると、酒を作る作業を始める。
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